ブラジル動物園 - 視点
ブラジル動物園 - 視点
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まさにその通りだ。もちろん一ミュージシャンの視点だが、長年にわたり、芸術的なインスピレーションを与え続けてきただけでなく、シーンに長く残る存在であることを証明してきた一人の視点でもある。Zoo BrazilはLP盤をそれほど頻繁には作らないかもしれないが、彼がうまくやれば、それらはそれ自体がクラシック、あるいは単なるエレクトロニック・アート作品となることが多い。
ジョン・アンダーソンの作家性は、これらの作品に、影響力やクールさだけでなく、希少性という名声を与えてきた。タイトルはジョンのサウンド的傾向をさりげなく暗示しており、『Point Of View』は2012年の『Any Moment Now』以来、彼にとって初のアルバム・ステートメントとなる。その方向性は、クラシック、ディープ、テック・ハウスといった様々なジャンルを網羅し、収録曲は例外なくその中間の奥地に存在する。
10曲を収録した『Point Of View』は、ジョンの音楽的思考の内面を露わにする作品だ。40年以上にわたる音楽からテーマや影響を受けているとはいえ、露骨なほど下品なものではない。ウルフとムーンのM/Fボーカルコンビをフィーチャーしたアルバムは、「From A Distance」で幕を開ける。このドイツ人デュオによるドリームフォークソングは、ジョンのしつこくも毅然としたグルーヴ、さりげないストリングスのかき鳴らし、そして深く響くベースのリズムに支えられている。続くのは、以前シングルカットされた「Never Had」。ニアラのソウルフルでハウスなトーンとスピリチュアルな歌詞に支えられたジョンの作品は、低音のサブリフとチャイムのようなトップラインで、クラブフロアにも通用するサウンドに仕上がっている。ボーカル重視の曲はそのままに、ティンバレス パーカッションがバックに流れるゴシック シンセの旋律が「Nine Mind」の雰囲気を盛り上げ、Mama の思慮深く瞑想的な歌詞とボーカルが後半の曲の雰囲気を醸し出す。
教訓的な物語を歌にした「Careful」は、アルバムの中でウルフとムーンのムーディーな両手のトーンが2度目に披露される曲だ。一方、「Shadow」では、Zoo Brazilが「Heart's A Legend」のフロントマンであるフィリップと再びタッグを組んでいる。エッジの効いたウェーブフォームがカーリングするギターの旋律とスタイリッシュに競い合い、シンプルなループするフックがそれを強調している。「POV」の中で最もクラシカルなハウス調の瞬間の一つである、フィラデルフィアのウルスラ・ラッカーによる半分語り半分に歌われた賛歌は、「In My Time」の感情的な支えとなっている。表面的にはブルージーな「The Relax」だが、そのダークでテクノティックな裏側には別の考えがあり、テンポが変化するベースラインが美味しく破壊的な流れを与えている。
『Point Of View』の3曲目にして最終曲では、テックハウス寄りの展開となる。ボーカルはより寡黙になり、深み、雰囲気、ダビーさに焦点が当てられる。『It Takes Two』ではテンポが加速し、ピーク、ドロップ、そしてムーディーに持続するベースノートから、よりドラマチックな展開が生まれる。イントロは一見穏やかだが、『Waiting』は中盤で急展開を迎え、予想外にドラマチックに、そして大胆にストリングスが加わる。アルバム最後の曲となる『Empty Minds』では、よりヴァイオリン的なストリングスが溢れかえっている。謎めいた思考と難解な表現、そして独特のラストプロダクションの華麗さは、Zoo Brazilのベテランファンを間違いなく魅了するだろう。
トラックリスト:
1. From A Distance(Wolf and Moonをフィーチャリング)
2. ネバー・ハッド (フィーチャリング・ナイアラ)
3. ナイン・マインド(フィーチャリング・ママ)
4. Careful(ウルフ・アンド・ムーンをフィーチャリング)
5. シャドウズ(フィリップをフィーチャリング)
6. イン・マイ・タイム(ウルスラ・ラッカーをフィーチャリング)
7. リラックス
8. 二人でやる
9. 待つ
10. 空っぽの心
